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オンラインカウンセリングのメリットとデメリット

監修:井上(公認心理師)

リモートワークや在宅学習が一般化した昨今、心のケアもオンライン化が進み、「オンラインカウンセリング」という言葉を耳にする機会が増えました。この記事では、オンラインカウンセリングを検討している方に向けて、そのメリットとデメリットを分かりやすく整理します。

※本記事は一般的な情報提供を目的としており、医療行為や診断・治療を意図するものではありません。録として残して後から読み返すこともできます。

オンラインカウンセリングとは

オンラインカウンセリングとは、インターネット回線を利用して、ビデオ通話・音声通話・テキストチャット・Eメールなどでカウンセラー(臨床心理士/公認心理師など)と相談者がやり取りを行うサービスの総称です。対面式のカウンセリングと同様に、専門のカウンセラーが傾聴や対話を通じて心の整理やストレス軽減をサポートします。

オンラインカウンセリングのメリット

1. 時間と場所の制約が少ない

ご自宅など相談者が安心できる場所から参加できるため、初めてカウンセリングを受ける方でも緊張しにくいといえます。移動時間や交通費も不要です。夜間や早朝など従来の営業時間外でも予約枠が設定されている場合があり、相談者のライフスタイルに合わせやすい点が魅力です。

2. サービス選択肢の拡大

地域に専門家が少ない方でも、全国のカウンセラーから自分に合う支援者を選べるようになりました。専門領域や性別、経験年数などのプロフィールを比較しながら予約できるプラットフォームも増えています。

3. 移動や対面が負担になる状況に対応

感染症が心配な方や、体調不良、育児・介護中など、様々な理由で外出が難しい方でも継続的なサポートを受けやすい仕組みです。心理的サポートを受けたいけれど難しい、という方の最初のきっかけとしても選びやすいといえます。

4. プライバシーを確保しやすい

ご自宅の個室などで実施できれば、知人に会う心配や院内で名前を呼ばれる不安がありません。さらにチャットやEメールなどであれば顔や声を出さずに相談できるため、対面で話すこと自体に緊張を感じる方でも利用しやすいといえます。

5. 「書く」ことのメリット

チャットやEメールなどでカウンセリングを受ける場合、感情や状況を文字として書くことでご自身の状態を客観視して整理することができます。

オンラインカウンセリングのデメリット

1. 通信環境に左右される

回線が不安定だと音声や映像が途切れ、重要な話が中断されることがあります。相談に集中できる通信速度と、静かな環境を確保する準備が必要です。

2. 視覚、聴覚以外の情報が得られない

映像のフレーム外の仕草や細かな表情変化、部屋の温度・匂いなど五感情報は対面ほど共有できません。カウンセラーと相談者の関係を構築するのに時間がかかるケースがあります。

3. プライバシー確保の課題

自宅で実施する場合、家族や同居人に声が届くリスクがあります。防音対策やヘッドセットの使用、時間帯の調整が必要です。

4. 機材の準備や操作への慣れが必要

カメラ付き端末、マイク、セキュリティソフトの設定などが求められます。操作に不慣れな方は利用開始までにサポートが必要となる場合があります。

5. 緊急対応の限界

オンラインは即時の医療的処置ができません。強い希死念慮や自傷他害の恐れがある場合、緊急ダイヤル(#7119 など)や医療機関への連絡が必要です。サービス事業者が緊急時の対応ルートを提示しているか確認しておくことが大切です。

利用時のチェックポイント

チェック項目具体的な確認内容
カウンセラーの資格公認心理師・臨床心理士などの有無
料金・支払方法料金体系、キャンセルポリシー、決済手段
プライバシー環境個室確保、ノイズ対策、ヘッドセットの利用
緊急時マニュアル医療機関・相談窓口との連携手順、連絡先

安全に利用するために

オンラインカウンセリングは心の整理や自己理解を促す対話の場です。カウンセリング中に受診が必要と判断した場合には、受診を促すこともあります。症状が重いと感じる場合は、迷わず医療機関を受診するか、緊急相談ダイヤルへ連絡してください。

まとめ

オンラインカウンセリングは、時間や場所の制約を軽減し、多様な専門家とつながるチャンスを広げる一方で、通信環境やプライバシー確保など独自の課題も伴います。メリットとデメリットの両面を理解したうえで、自分の生活スタイルや相談内容に合ったサービスかどうかを見極めることが、安心して心のケアを続ける第一歩となるでしょう。

emolのオンラインカウンセリング

emolのオンラインカウンセリングは、認知行動療法に特化してオンラインのカウンセリングを提供しています。臨床心理士・公認心理師のみが在籍し、認知行動カウンセリングの経験豊富な専門家が担当いたします。心のケアを始める第一歩として、ぜひ一度お試しください。

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【参考】

監修:井上カウンセラー 公認心理師、臨床心理士
【得意なジャンル】
自己理解、人間関係、不安、うつ、発達障害

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